Q15. 職員のアンケートは、非常勤や委託業者のスタッフにもお願いしなければならないのでしょうか?
A15.職員による自己評価(職員のアンケート)は、サービスの質の向上に向けた気づきを促すという点で非常に重要です。併せて職員の自己評価は、グループホームの経営とサービスの向上に事業所全体で取り組むための一つのきっかけとして利用することができます。
東京都の第三者評価では自己評価の対象は「全職員」とされており、職員一人ひとりが自分が働いているグループホームについて個人で考えてチェックするよい機会になっています。また、経営層(運営管理者も含む)にとっても、普段はなかなか直接聞くことが難しい率直な意見を把握できるチャンスでもあります。
一方でA8にもありますように職員による自己評価の結果は公表されることはありません。これはある程度の自由度を持ってアンケートの全体を作ることができることを意味します(利用者調査は評価結果報告書に記載した形での公表が必須ですので、対象者などを自由に決めることはできません)。例えば、食事作りにだけ専念する職員がいるグループホームもあるかもしれません。そのような職員にサービスの細かい項目を尋ねても回答は「わからない」ばかりになってしまうということも想定されます。このような場合は「自己評価の対象とはしない」という選択肢があり得ます。逆に「あえて自己評価を実施してもらって職員全体の意識を把握する」という考え方もあります。
以上のような東京都方式の職員自己評価の趣旨と特徴を踏まえ、アンケートに答える職員は事業所の方で決めていただいています。直接のサービスに関与することはほとんどありませんので、委託業者のスタッフがアンケートに答えるケースは弊社の調査ではこれまでありませんでした。