津波到達までの避難可能距離を求める算式があります。
避難可能距離 = 歩行速度×(津波到達予想時間 - 避難開始までにかかる時間 - 高台や高層階等まで上がるのにかかる時間)
この式を使えば、津波が来る来ない関係なく、避難先に行くまでどのくらいの時間がかかるのか? 避難先に到達するためには、どのタイミングの時間を有効につかわなければならないのか? など実際に人を動かさなくてもシミュレーションが出来ますね!
ポイントとなる歩行速度ですが、おおよその目安は以下のとおり。(出典:総務省消防庁 津波対策推進マニュアル検討報告書
p38 → http://www.fdma.go.jp/html/new/tunami1403/tunami_index.html
・老人単独歩行 1.1m/秒
・ベビーカーを押している人(自由歩行速度) 0.9m/秒
・群集歩行 1.1m~1.2m/秒
・自力のみで行動出来にくい人 (水平) 0.8m/秒
(重病人、身障者等) (階段) 0.4m/秒
(位置、経路等に慣れていない人) (水平) 1.0m/秒
(階段) 0.5m/秒
・身障者等の歩行速度(急いで) 0.44~1.2m/秒
出典のデータが古い気もしますので、歩行速度を納得されたい方は是非、実験なさってみてください。
保育園児は1m/秒、もしくは群集歩行の速度を当てはめてみるといいでしょう。
ところでこの算式を用いて、津波到達までの時間を10分とした場合、避難開始までにかかる時間と高台等にあがる時間を各3分と見積もると、避難可能距離は240mになります。(神奈川県通学・通園バス等津波対策ガイドラインP5 参照)
この距離に、避難可能な場所があるのか? 240mと数字で聞くと、それがどのくらいの距離なのか体感しておく必要を実感します。
逃げ足の早さを自覚しておくことは、とても大事なことと思えます。