優しさを前提とした働き方

 本日の午前中、「働き方改革実行計画」についての勉強会に出てきました。労使ともに「残業を前提とした働き方」を是正しなければならない・・・というところから考えてまいりました。

 高齢者施設での印象的な場面があります。

 ご自分の就業時間が終わった職員の方がタイムカードを押そうとしたところで、入所している方が病院へ救急搬送されることになったとの知らせが届きました。その職員さんはタイムカードを押して、救急搬送のための応援に職場に戻られたんです。そばでその場面に遭遇した施設の管理職の方が、「うちのスタッフはすごいでしょう? あの優しさには頭が下がります。」と誇らしげに語っていらっしゃいました。

 冷静に考えてここは感動していい場面だろうか?と思うのです。
 「残業を前提とした働き方」になぞらえば、「優しさを前提とした働き方」のようです。
 引き継ぎを行った上で職場を去るなら、去る方は「任せた!」と、引き継ぐ方は「がってん、承知」とその役割を引き継ぎ、帰宅するスタッフの肩の荷を下ろしてあげるべきではないでしょうか?
 たしかに、人手は一人でも多いことに越したことはないのはわかるのですが。

 働き方改革のための環境を整えるのは経営側の努力です。一方で従業員もまた、自分の働き方が残業や優しさ、周りからの評価を前提にして歪んではいないのか、振り返ってみる必要があると考えています。
 皆さまのご意見はいかがでしょうか?

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