「誕生日を知らない女の子 虐待―その後の子どもたち」 黒川祥子 著 (集英社)

「誕生日を知らない女の子 虐待―その後の子どもたち」 黒川祥子 著 (集英社)

集英社 出版四賞 → http://www.shueisha.co.jp/shuppan4syo/25nen/outline01.html

2013年の第11回開高健ノンフィクション賞受賞作品。

保護された被虐待児のその後の生活と人生を追ったルポルタージュです。「衝撃的」と言ってもいい内容でした。
児童虐待の問題は保護されたことで解決するわけではなく、被虐待児が社会性を取り戻す戦いはそこから始まることが分かります。

この戦いには専門性の高い薬物・心理・生活療法の援軍が必要です。我が国の医療と福祉の体制はそこまで整っているでしょうか?

少子高齢社会に突入した日本がどんなセーフティネットを築いていくべきなのか、社会保障費をどうやって国民が分け合うべきなのか、現実を踏まえてみんなでもっと真剣に考えていかないといけませんね。

2015年11月には文庫版も刊行されています。 → http://books.shueisha.co.jp/CGI/search/syousai_put.cgi?isbn_cd=978-4-08-745382-9&mode=1

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